辛い、悩み

看護師の仕事は楽かといわれると、楽ではありませんが、辛いわけでもありません。日々仕事をしていると辛いときもありますし、楽しいときもあります。また、仕事に追われ自分を振り返れないこともあるほど仕事に没頭しなければならない時もあります。

ただ、それはどの職業にも共通していることだと思います。

しかし、看護師は他の職業に比べて離職率が高いともいわれています。その離職率は、「常勤の職員で10.8%」にも及んでいます。(参考資料:公益社団法人日本看護協会 「2015 年 病院看護実態調査」 結果速報 より)

では、看護師のどのような悩みが離職につながっているのでしょうか?ここでは、現役ナースが抱える悩みと、離職率について紹介していきます。

 

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看護師は辛い仕事なの?

看護師は辛い仕事なの?

看護師の仕事は、よく「3K」とも呼ばれています。いわゆる「きつい・汚い・危険」のことです。

「きつい」は、夜勤や勤務時間外に行われる会議や委員会、勉強会や看護研究などのやや強制的ともいえる参加などがあることでしょう。これらの参加は暗黙の了解で行われます。また、仕事中のほとんどは立ちっぱなしで患者さんを抱えることも多い肉体労働もその理由の一つです。

「汚い」は、排泄(尿や便)の看護をしなくてはならないので、そのイメージからそう言われています。しかし、実際に働いている多くの看護師は、排泄の看護は汚いと思っていないことがほとんどです。最初は、汚いと思っていても看護師として働いていると自然に行えるようになってきます。また、人間の仕組みとしても「食べたら出す」というのは基本的なことなので、必要不可欠な看護の一つなのです。

「危険」は、病院で働いていると様々な感染性の疾患にうつってしまう可能性があるということです。ウィルスなどの感染症や針刺しなどの血液感染もあり得るために看護師の仕事には危険がつきものとなっています。

以上、看護師3Kについての説明をしてきましたが、最近では勤務体制の改善、感染予防対策などが各病院で取り組まれているので、以前と比べると看護師を取り巻く環境はかなりよくなっている状況です。

ただし、看護師が辛いと感じることは、3Kよりも目に見えないメンタルの部分が強い印象があります。実際に、メンタルヘルスの不調を訴える看護師が多いことから、さまざまな悩みを抱えていることが感じられます。

 

現役ナースが抱えている悩みとは?

現役ナースが抱えている悩みとは?

それでは、実際に働いている看護師が抱えている悩みはどのようなものがあるのかを紹介していきます。

看護師は、専門職であるために高い知識と技術が求められます。
しかし、新人看護師の場合は、就職をしたからといってもすぐに現場で動けるようにはならないので、新人教育を受けるところから始まります。

その、新人教育の時期そのものが看護師として働いていく上で最も辛い時期でもあるのです。

新人ナースに多いの悩みとは?

新人の頃は、社会人としての責任の大きさ、そして上司やプリセプター(新人看護師に教育や指導を行う看護師)などとの人間関係に悩みを持つことも多いものです。また、働いて間もないため毎日課題が多く、業務では覚えることがたくさんあります。頭では仕事内容を理解できていたとしても、なかなか思うようには実践では動けない自分にもどかしさを感じる日々が続いていきます。

そんな時に、何らかの失敗があると看護師として「自分は向いてないのかな?」と思ってしまうのが新人看護師の時期に多い悩みです。

 

ベテランナースに多いの悩みとは?

つぎに、新人から抜け出してベテラン看護師の場合です。

ベテランになってからも悩みはつきものです。病院は、生命にかかわる現場でもあるため、常に高い緊張感があるところです。特に、夜勤はスタッフの数が少ないですし、急変や入院などの過酷な勤務が続いてしまうこともあります。

その状況に追い詰められて疲れてしまう人も少なくありません。

そして、看護師は、自覚を持って責任感が強い人が多いので、「仕事がうまく回らないのは自分のせいなのでは?」と考えて落ち込んでしまうこともあるのです。せっかく熱意をもって勤務をしていても、何らかの出来事をきっかけに急にやる気が起こらなくなったり、燃え尽き症候群になってしまうこともあるのです。

また、ベテランになると人間関係においてもいろいろなことがわかってくるので、かなり複雑な気持ちになります。
新人のころはあまり人間関係なんてわからなくても、ベテランともなると、「あの先生には報告の仕方を注意しなくてはいけないな」とか、「師長さんと特定の看護師はあまり関係がよくないから、自分がその間を取り持たなくてはいけないのかな?」など考えてしまうことも少なくありません。

さらに、患者さんのクレーム処理などに対応させられると、本当に「人と接する仕事が嫌だ」と思ってしまうこともあります。ただし、いろいろなストレスがあったとしても、プライベートが充実していれば、オンオフの切り替えができ、ストレスの発散が出来ると思います。

忙しい日々がつづき「なかなか連休が取れない」「定時で終わらない」と自分の時間が持てないことに悩みを抱えることもあります。プライベートな時間がないと、異性と出会うきっかけがなかったり、付き合うことが出来てもうまくいかないといった悩みも増えていきます。そういったことから、看護師の婚期は遅いことも考えられます。

 

このように、「新人看護師としての悩み」「ベテラン看護師としての悩み」と働いているとその時その時で何らかの悩みを抱えていくものです。

 

 

看護師が辞めていく理由や傾向について

看護師が辞めていく理由や傾向について

新人看護師が辞める理由には、「希望の職場に配属にならなかった」「想像していた病院や病棟と違った」「新人教育が厳しすぎて看護師のなることの難しさを知った」などがあります。

また、夜勤が始まると、自律神経が乱れてしまい体調を崩すことも少なくありません。せっかく看護師になったのだから、世間体もあって「1年で辞めることは出来ない」「期待に応えないといけない」というような責任感の強さから、メンタルヘルス不調を起こすこともあります。

最初のうちは休暇を取ることで対処をしていきますが、結局回復することが出来ずに辞めてしまうこともあるのです。
ベテラン看護師になると、今度はリーダー業務を行ったり、新人を取りまとめる役割を担うようになるため、責任が重くのしかかります。

自分が担当している新人が出来ないといわれると、まさにそれは自分の責任と考えてしまうこともあります。そのため、せっかくベテランになるまで看護経験を積んで頑張ってきたのに、また自信を喪失してしまい、辞めてしまうことがあるのです。

そして、患者さんのそばに行くことよりも、管理者としての業務に携わることが多くなる場合もあります。

看護師の中には、忙しい業務の中でももっと患者さんのそばでケアをしたいという人も少なくありません。それが出来なくなるので、辞めたいと感じるようになることもあるのです。

また、経験が長くなると専門性を極めたいという看護師も多くいます。スキルアップとして、認定看護師や専門看護師などの資格を目指して離職する人も増えている状況です(職場の理解が得られれば勤務しながら取得することはできます)。

さらに、病院やクリニックだけではなく、保育所や企業、看護学校などで働くという方法もあるのです。下記ページでも紹介していますので気になる方はご覧ください。

→看護師免許が活かせる就職先について

 

このように、現状から飛び出して、もっと新しい世界で働きたいという意欲的な看護師も多いので、辞めてしまう人も少なくありません。看護師業界は、女性の多い職場であるため、結婚や育児、介護というライフイベントが離職の理由になることも多い傾向にあります。

職場に託児所があったり、育児休暇や介護休暇をしっかり取得できるような福利厚生が整っていればのですが、そのような所ばかりとは限りません。そのため、ライフイベントが看護師としての働き方を考えるきっかけにもなってきます。

 

現役ナースが抱える悩みについてのまとめ

現役ナースが抱える悩みや離職率のまとめ

これまで、看護師が抱える悩みや辞めてしまういくつかの理由を紹介してきましたが、実際にはそんな辛いことばかりではありません。

看護師をしていて辛いと思うことが多くても、患者さんが退院したりして、「ありがとう」などの言葉をもらうと、本当に看護師でよかったと思います。患者さんに喜んでもらった時の嬉しさが看護師を続けていける大きな理由の一つでもあります。

これから看護師として働いていくうえで、やってもやっても終わらない仕事、なかなか報われないことが続いていくと「もう看護師を辞めてもいいのかな?」と思うことがあるかもしれません。

しかし、日々頑張って仕事をしていると患者さんや周りの職員の誰かがそれを見てくれています。時間がかかっても何らかのきっかけで報われるときがやってきます

そして、それでも辛くなった場合でも看護師には多くの選択肢があります。「夜勤に疲れたら日勤だけの仕事に」「急変などに疲れたらクリニックなどの仕事に」「看護師資格を活かして看護教員に」など、ご自身の働きやすい条件や環境に合わせて転職を考えることもできます

また、常勤の責任が辛いと感じたら、派遣や非常勤という形で勤務することもできます。看護師を必要としている職場は本当に多く存在しているのです。

当サイトでは、現在看護師や准看護師の方におすすめの求人サイトも紹介していますので、転職をお考えの方は一度利用を考えてみて下さい。

准看護師の求人について
看護師の求人について

 

このように、看護師の資格を取得していれば何らかの形で活かせることができます。本当に「一生困らない資格」「一生食える資格」というのは間違いありません。高齢化も進み、医療の必要性は更に高くなっていきます。そして、これからも看護師の専門性はより重要となります。

看護師の仕事は、さまざまな壁を乗り越えて豊富な経験を積んだ看護師にしかできないのです。