看護学校受験の際には、志望理由書に看護師を目指す動機や受験する学校を選んだ理由を記載しなければなりません。受け入れる看護学校側からすれば、「受験生はなぜ看護師になりたいのか」「看護師になるために当校を選んだ理由は何なのか」を知りたいのです。

志望理由書は、的外れなことさえ書いてなければ、基本的に何を書いても構いません。それを、「看護師になりたい理由があり、貴校を受験した」ということを丁寧にまとめれば印象はかなり良いものになります。特に、社会人入試の場合は、進路を改めて看護師になるという決意をした理由を重要視されます。

それでは、看護学校の志望理由書の内容・書き方、書いてはならないことなどを紹介していきます。

 

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志望動機の重要性について

面接試験の時は、志望動機が書かれた志望理由書を確認した上で行われることがほとんどです。そのため、自分でその内容を考えて覚えておかないと、面接試験で何も答えられないか的外れな話をしてしまい、良くない印象を与えかねません。

つまり、志望動機は記入して提出したら終わりというわけではなく、面接試験の資料となるため、筆記試験と同じくらい重要なのです。看護学校を受験する際の志望理由書の内容が、曖昧な動機でどこかからの例文の丸写しであれば、入学生を受け入れる看護学校側は受験するあなたを合格させていいものかためらってしまいます。

面接試験があることを前提に考えて、しっかり煮詰めておくことが看護学校合格のための大切なこととなります。

志望動機の書き方や例文について

志望動機の内容は、「看護師をめざす理由」「看護師になるためになぜその学校を受験するのか」の2つの理由を中心に書かなければなりません。

現在、医療職は幅広く、看護師の他、医師・薬剤師・理学療法士・作業療法士などがあります。その中で、「なぜ自分は看護師を選んだのか」といった理由を明確に記載しなければなりません。

前述しましたが、志望理由書は受験のための提出書類だけでなく、面接試験の時に面接官が参考にする資料と考えてください。そのため、安易に考えた内容だと、面接試験で失敗する可能性が大きいのです。自分で考えて、第三者に意見をもらい、添削をして書き進めていきましょう。

最初は難しく考えずに思いついたことを文字にしていっても構いません。それから身近な人に添削を依頼して、完成させていきます。受験する看護学校のウェブサイトを閲覧すれば、看護学校の特色・設備・教育方針などが掲載されていますので、それを参考にしてより具体的な志望理由書を作成していきましょう。

 

次に参考として例文を載せておきます。

新卒の場合:高校生の受験

私は以前から看護師という職業に興味があり、看護師になりたいと思っていましたが、強い決意ではありませんでした。しかし、高校の夏休みに行われた1日看護体験への参加が看護師を目指す決意につながりました。

看護体験では、点滴などの医療行為、洗髪、清拭などを間近で見学させて頂くことができました。看護師さんが洗髪をしている時、患者さんは昔話や世間話を楽しそうに話し、看護師さんは、それを聞きながらコミュニケーションをとっていました。そして、洗髪をしてもらう患者さんは、大変気持ち良さそうでした。それを見て私も患者さんにとって身近な存在である看護師になり、身の回りの世話をしたいと決心しました。

貴校は地域で活躍されている多くの看護師を輩出されており、私自身も地元に貢献できる看護師を目指しているため、貴校への入学を希望しました。

 

社会人の場合:介護職経験者の受験

私は、介護職員として利用者さんの日常生活の援助を行っていますが、日々の関わりの中で利用者の体調の変化に対応できない介護職員の無力さを感じる場面に遭遇しています。このような経験から、医療に関する知識や技術を習得し、自分にできることの幅を広げ、介護とは異なる視点から利用者さんや患者さんと向き合い、実践することができる看護師になりたいと決心しました。

貴校の教育目的に掲げている「人々の生活を包括的に捉える看護師を育成する」を学ぶことで、相手を尊重し行動できる人間に成長できると思っております。このような理由から貴校を志望いたしました。

 

社会人の場合:営業職・事務職など医療関係以外の職種の受験

看護師になることを決意したきっかけは、自分が病気になった経験からです。看護師に対する漠然としたイメージが、自身の入院体験で「看護師は医療には欠かせない重要な職業」であると認識しました。

また、病気で療養している私自身の世話だけでなく、私の家族に対しても困ったことがないのかまで相談に乗り、私の容態が良くなれば共に喜ぶ看護師の姿を見て、看護師という職業に強く関心を持つようになりました。

貴校は、社会人経験を生かした看護師育成に取り組んでおり、整った環境で勉強ができると感じたため、貴校への入学を志望いたします。

 

このように、「看護師になりたい理由」と「その学校を受験する理由」を明確にして、自分の言葉でまとめていきます。

 

 

志望動機で書いてはならないことや注意点について

自由に書いていい志望動機ですが、書くことに相応しくない文言もあります。例えば、「看護師になることで収入が安定する」「就職先に困らない」など「安定した生活のために看護師の資格を取りたい」という理由です。

確かにそれは事実であり間違っていないことなのですが、看護学校が育成したい人材は「保健医療福祉に貢献できる人材」です。受験する理由が「安定した生活をしたいから」であれば、他の職種を選んでも構わないと思われてしまいます。

そのため、看護師が自分の将来の安定につながるということが一番の本心であっても、「本当に看護師を目指していいのか」「看護師という職業の素晴らしさは何なのか」を考えた上で決心するようにしましょう。

つぎは、具体的に志望動機としてあまり相応しくない文言とその解説をしていきます。

 

安定した収入が得られる

夜勤や休日出勤があるとはいえ、企業や販売員などの収入よりも上回る額の給料が支給されます。余程のことがない限り減給はあり得ませんし、ボーナスも必ず支給されます。

しかし、安定した収入が得られる看護師の仕事は重労働ですし、看護学校に入学してからもかなりハードなスケジュールで勉強します。その困難を知っていて、安定した収入が得られると考えているのかと面接官は感じてしまいます。

 

就職先に困らない

看護師国家試験に合格すれば、就職率は100%といっても過言ではありません。それは准看護師資格試験でも同様です。ただ、看護学校は失業対策の職業訓練校ではなく、保健医療福祉を担う人材である看護師を育成するところです。確かに景気が良くなったとはいえ、まだ就職難な地方などもありますし、転職するのも難しい状況が続いています。

そして、安定した就職先を見つけるために、看護師になるためのカリキュラムが存在しているわけでもありません。転職先を探すのであれば他職種でも良いのではないかと、面接官は感じてしまい看護学校の入学は不向きと判断してしまいます。

 

手に職をつけたい

決して相応しくないとは言いませんが、あまり面接官に良い印象を持たれないフレーズです。このフレーズも同様に、生活の安定のために看護師免許が欲しいのだと面接官に受け取られかねません。ただ、「手に職をつけたい」に「人の役に立つため」「病気で苦しむ人を助けるため」などもう一言添えれば、良い印象に変えることができます。くれぐれも単独では使わないほうがいいフレーズです。

 

 

看護学校における入学願書の志望動機の書き方や注意点についてのまとめ

日本企業の経営状態の不安定さ・就職率の低さ・低賃金などの理由から、安定した雇用と収入を求めて看護師を目指す方が多くなったのは事実です。他にも、理学療法士など他の職種と併願して、看護学校を受験している現役受験生も多くいます。

そして、この現状を看護学校の面接官もよく知っています。ただし、たとえそうであっても、志望理由に書いてしまうのはマイナス要因になること間違いありません。志望理由書を書きながら今一度、他に保健医療職はあるのになぜ看護師を選んだのか自分に問うようにしていきましょう。

また、受験する看護学校のウェブサイトを見ておくと、看護学校の特色や学生の意見が掲載されているので、志望理由書作成の参考になるのでおすすめです。