「医療に関わりたい」と言う理由の他に、「手に職をつけたい」「一生働ける資格が欲しい」といった理由で、他の仕事を経験したあとに看護師を目指す方が増えています。

「社会人から看護師を目指す」ということはひとくくりで考えることはできません。それは、「准看護師を目指すのか」「正看護師を目指すのか」、「進学先は専門学校なのか大学なのか」「働きながら目指すのか」など、目標や進路が人によってさまざまだからです。

また、社会人から看護師を目指すために、どの進路を選択するかは個人の状況や経済面、考え方などで変わってくるものです。この点が、幅広い進路を選びやすい新卒の高校生とは異なってきます。

そして、面接や志望動機等で「なぜ進路変更先に看護学校を選んだのか」という動機はかなり重要です。「景気に左右されない仕事だから」「手に職をつけたいから」などの経済的理由ばかりを述べていては、良い印象を与えることはできません。もし一番の理由がそうであったとしても別の理由を述べることが無難なのです。

それでは、このページではそんな社会人から看護師を目指すための準備・学生生活・社会人経験を経て看護師になるメリット・デメリットについて解説していきます。

 

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看護師は社会人からでも目指しやすいことについて

以前は、社会人経験がある人が看護師を目指すということは異例のことであり、看護学校も受け入れには消極的なものでした。

ただし、現在では18歳人口の減少に加えて、より一層の看護師不足が深刻な問題になっている状況があります。そういった社会的な背景もあり、他の仕事をしていた社会人の方が改めて看護師を目指すことにも門戸が開かれるようになりました。

他の仕事を経験した方が看護学校を受験する場合、試験科目が小論文と面接だけなどの「社会人入試枠」があるところも多いです。一般入試の受験科目より少ないのでチャレンジのしやすさに大きな魅力があります。

そして、現在は看護師を目指す社会人経験のある男性が特に増えてきました。男性看護師は女性特有の妊娠・出産・配偶者の転勤などが理由でキャリアを中断することがほとんどないので歓迎してくれる職場はたくさんあります。そのため、女性だけでなく男性にとっても社会人から看護師を目指すことはよい選択肢と言えるでしょう。

 

 

社会人から看護師を目指すことのメリット・デメリット

では、社会人から看護師を目指すことについてメリットとデメリットに分けて説明していきたいと思います。

 

メリット

ブランクがあっても勉強の心配はない

社会経験のある学生は、とにかく看護師になりたくて入学してくるため必死に頑張ることが多いです。社会人になってからある程度の娯楽を経験しているため「看護師になる」という強い覚悟は人一倍ある方がほとんどです。反対に、高校等からの新卒の学生は、どうしても年齢的な余裕からか、遊びに時間を使いたいと思ってしまうことが多いです。

そして、看護学校はカリキュラムがしっかりと組まれており、目標が明確で勉強しやすい環境ですので、心置き無く勉強に集中することができます。たとえ勉強から離れていて心配な方であっても、社会経験の中で自然と自分で考えたりする力が身についています。そのため、学生の時とは少し違った視点で物事を捉えられるようになっており、学生時代より吸収が早くなっていることも少なくありません。

さらに、専門的な分野を1から勉強していきますのでスタートは皆同じです。そういった点から、勉強における心配はほとんどしなくて大丈夫だといえます。

 

看護教員が大人として接してくれる

看護教員も社会経験のある学生を含むクラスに対応できるように変化をしています。そのため、学生全員を子どものような扱いすることはありません。

また、自立・自律した大人の学生として接してくれるので、過干渉になることもないのです。時々、様子を伺うために声をかけるなど、学生生活に馴染んでいるか確認をしてもらうこともできます。

 

空気を読める基礎力が備わっている

社会経験がある方は、講義などで質問された時に黙っていてはいけない空気をある程度理解できていることが多いと思います。そのため、何でもいいから質問をする・意見を言うなど行動をとることができます。

また、実習先での挨拶のタイミング・受持患者さんとの接し方など、馴染みのない場所で初めて会う人とコミュニケーションが取れるのは社会人経験があってこそですから、現役入学の看護学生とは緊張の度合いなどは軽いと思います。

 

社会の理不尽な仕組みも知っているので、折り合いをつけることができる

社会経験があれば、納得できないルールや正義だけでは通らないことも経験しています。そのため、自分自身にとってよほど不利になること以外であれば、細かい規則などは「いたし方がないこと」と折り合いをつけて学生生活を送ることができます。

 

免除できる履修科目がある

一般教養科目などが、卒業した大学等で単位取得済みであれば、履修免除に出来る場合もあります。条件としては、その科目が看護学校のシラバスと同じものである必要があります。

 

 

 

デメリット

現役入学の学生に何かと頼られる

頼られるということは嬉しいことでもあるのですが、一定のラインを決めておかないと自分に負担が増えるばかりで、勉強などがおろそかになってしまうことも考えられます。

ある程度クラスメイトが馴染んでくると、現役入学生にとって社会人入学生は頼りやすい存在になります。そのため、教員に確認すればいいことも、「これはどう言うことですか?」などと聞かれることもあるでしょう。

その他にも、課題のやり方がわからない・講義の内容で質問したいことがあるなど、何かと甘えられたり頼られたりすることが多いです。

 

実習先で身構えられる

まだ実習機関によっては、社会人の学生に慣れてないところもあります。そのため、他の学生と比べて警戒されているような雰囲気を持つ実習指導者や病棟スタッフも存在します。

また、看護以外のことであれば「社会人経験があるからある程度できて当然」と思われることも少なくありません。

 

 

社会人から看護師を目指すメリット・デメリットについてのまとめ

このように、社会人から目指す学生にはいくつかのメリットやデメリットが存在します。年齢が離れた学生と学ぶことに、不安な気持ちがあるかもしれませんが、それがいい勉強になったり楽しいことにもなってきます。そして、何と言っても皆が目指す目標は「看護師になること」という同じ目標なので一緒に頑張れる仲間となります。

また、社会人が看護師を改めて目指すことについて、現在の看護学校では「社会で働いたことで人間性が豊かになった人を受け入れたい、高校卒業したての学生の見本になってほしい」などと大歓迎の受け入れ体制をとっています。

ぜひ、心機一転看護師を目指してはいかがでしょうか。